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スイススタイルを代表するデザイナーが登場する書籍をご紹介

20th October 2020

BOOK REVIEW


いつもBOOK AND SONSをご利用いただきありがとうございます。
10月23日からはじまる、現在進行形のスイスのビジュアルコミュニケーションデザインにフォーカスしたデザイン展「FormSWISS」に合わせ、今回はJosef Müller-Brockmann、Max Bill、Emil Ruderなどスイススタイルを代表するデザイナーが登場する書籍を紹介します。
スイス・スタイルは1950年代に発展した清潔感・可読性・客観性を追求した様式です。書体自体を本文としてだけでなく主図案要素として用い、建築や芸術などさまざまなデザイン分野に衝撃を与えました。現代のタイポグラフィやグラフィックデザインに影響を与え続けるスイスデザインを作品とともにお楽しみください。

エミール・ルーダー タイポグラフィ

本書はエミール・ルーダーの教育と実践の中で培われたタイポグラフィ論を完全日本語訳化した技法書です。
1967年の刊行以降、世界中のグラフィックデザイナー、タイポグラファーに参照され続けてきたルーダーのデザイン論をイプサやカロリーメイトのパッケージデザインを手がけたヘルムート・シュミットが継承し、美しいレイアウト手法で描かれた図版を自身の洞察や哲学に基づいて再構成しています。原書の仕様を反映することでルーダーのデザイン思想が感じられる内容をぜひご覧ください。

 

A History of Visual Communication

Josef Muller-Brockmannが、ビジュアルコミュニケーションにおける歴史を振り返る内容です。
口頭伝達が主だった古代から印刷技術が発展し新聞や雑誌が普及した今日まで、Brockmann自身が関心を持っていた広告、実験的な作品、芸術作品などをテーマに掘り下げていきます。本書は様々なビジュアルコミュニケーションデザインを網羅する記録としてだけではなく情報伝達を目指して生まれたスイススタイルを用いて何を主眼としたのか、どのように職業に向き合っていたのか、そのデザイン的思考を辿ることができる一冊です。


 

100+3 Swiss Posters: Selected by Siegfried Odermatt

スイススタイルは一見芸術的観点から離れ、機能性を重視した情報伝達のためのデザインといえる特徴を持っています。本書で紹介するのはスイスのグラフィックデザイナーSiegfried OdermattがコレクションしてきたMax Bill、Armin Hofman、Max Huberを初めとした49名に及ぶデザイナーのポスター作品群。整然としたグリッド、印象的なサンセリフ、シンプルな配色などスイススタイルの特徴と魅力を一覧できることで、スイススタイルが現在のデザインと深く結びついていることが理解できる内容となっています。

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