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白井 晴幸写真展「景色の光線|新しい影」開催のお知らせ

19th July 2023

EXHIBITION

8月5日(土)より、BOOK AND SONSにて写真家・白井 晴幸による写真展「景色の光線|新しい影」を開催いたします。

写真が持つ記憶の文脈を解体・再構築によって、写真の新たな風景を探求している写真家 白井 晴幸。

本展示では2022年から続く改造フィルムカメラのシリーズの「景色の光線」と、そこから派生した立体作品「新しい影」の新作を展示いたします。

コピー機の原稿をスキャン途中に引き抜く際に生じる歪んだノイズから、偶然にも景色を想像し、その独自な時間の留め方に惹かれたのをきっかけに、線状のセンサーが原稿ガラスの盤面の端から端まで移動しながら読み取るという時間軸に興味を持った白井氏。

「景色の光線」は、被写体を歪ませ、引き伸ばし、消し去るといったノイズが生じ、条件にあった被写体しか写し出すことができない自作の改造フィルムカメラを使用し表現します。
偶然性を頼りにするこのカメラで捉えることのできる世界は極めて限られていますが、写真機に与えられた条件を異化することで生じたノイズは日常の膨大な情報の中から掬い取る無意識と偶然から、想像することの手段を与えてくれるように思います。

「新しい影」では改造した4×5インチのフィルムカメラによって獲得したイメージから、立体物への再現を試みました。
一枚の静止画像からAIによる3次元のデータ化を経て、3Dプリンタにより立体へと展開していきます。
変形された風景の画面内から抽出した揺らぎを帯びた人物像が、立体化されることで生じる得体の知れなさには、被写体と切り離された拠り所のない存在感を漂わせます。
しかし、それらが落とす影にだけ存在の生々しい時間の片鱗が備わっているように感じさせ、特異な時間の歪曲像から生まれる新たな影が実在となって再現された存在のもう一つの証明として、世界の片影を顕しているように思わせます。

hIDE GALLERYと合同開催。

白井 晴幸写真展「景色の光線|新しい影」
2023年8月5日(土)ー8月15日(火)12:00-19:00 水曜定休 /入場無料
東京都目黒区鷹番2-13-3 キャトル鷹番 BOOK AND SONS
03-6451-0845 / shop@bookandsons.com
※駐車スペースはございませんのでお車でのご来店はご遠慮ください。
※入場制限やアポイントメント制とさせていただく場合がございます。あらかじめご了承ください。
※展示物の関係上、祝花はお断り申し上げます。

白井 晴幸(しらい はるゆき)
東京生まれ/多摩美術大学卒
自身の出身地である東京郊外の森に、実在した部族や寓話、写真史などをモデルにした架空の部族を出現させたシリーズや、改造したカメラを用いた特異な時間の風景を現すシリーズなど、技法やシチュエーションを創造し、独自のアプローチによって写真を考察する。
写真が持つ記憶の文脈を解体・再構築によって、写真の新たな風景を探求している。
web:https://www.shiraiharuyuki.com/
instagram:https://www.instagram.com/haruyukishirai/

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